ハスキーボイスの出し方。非整数次倍音(ノイズ)がある声

非整数次倍音の話の続きです
第1回「倍音には整数次倍音と非整数次倍音(ノイズ混じりの声)がある」
第2回「非整数次倍音を持ってる歌手って誰?」

今回は第3回、声に非整数次倍音を入れる方法です
これは歌の技術と言うよりも、モノマネの技術になってきます
ハスキーボイスのモノマネです

ハスキーボイスも色々ありまして
1、普段に話している声がかなり枯れてる人
(スティーブン・タイラー、森伸一、ビートたけし、桐谷健太など)


2、普段の声がややハスキーボイスで、歌うと部分部分でハスキーが強調される人
(ワンオクTaka、宇多田ヒカル、徳永英明、GLAYのTERUなど)


3、普段の声が普通で、歌うときにファルセットを使ってややハスキー気味になってる人
(平井堅?)

4、本来ハスキーとは呼ばないのだが、過度な声帯閉鎖や鼻腔共鳴、ハイラリでノイズが出てるパターン
(追記:舌の位置を「い」にすることで少しノイズが出るが、まぁ使うことはないと思う)


1と2の人は枯れている声帯を持っている人です。
声帯が上手く閉じずに、少し息漏れを起こしている状態です(声帯の健康的には悪い)
あまりにもハスキーがひどくなると天龍源一郎みたいになります
3は普通の声帯を持っているが、歌い方でややハスキーになっている
4はハスキーとは違うノイズで、どっちかと言うと耳障りなノイズになります

エッジボイスの話でも書きましたが、声にエッジ(ノイズ)を加えるには何種類か方法があります
大きく分けると「声帯」「仮声帯」「共鳴」です
ハスキーボイスは「声帯」で作ります(仮声帯も少し関係する)

「共鳴」でノイズを出すと言う人もいるのですが、共鳴でノイズを作るとしたら「4」にも書いたとおり過度な鼻腔共鳴やハイラリしかないと思うので、地声のままだとキンキンした耳障りな音になるはずです
あくまで声帯と仮声帯で「基礎のハスキー音」を作って、そこにハイラリなどで共鳴を付加させる方法になると思います

普通の人がハスキー声を出すなら、声帯を「地声とファルセットの中間」にする必要があります
つまり「息漏れを起こしている状態」を意図的に作るのです
ファルセットになりすぎると声自体が出なくなるので注意しましょう
その人がどんな地声を持ってるか?で変わってくるんですが、感覚的には「地声から少しファルセットにした状態」が良いと思います

で、ハスキーのザラザラした成分は、ハイラリにすると強調されます
地声のままハイラリにすると変な声になりますが、ハスキーでハイラリにすると良い感じになる場合があります
ハイラリとは喉仏を上げた状態で、アゴを前に出すとハイラリになりやすいです

声帯をハスキー状態で維持するには、声帯のコントロールと喉仏のコントロールが重要になってきます
やり方については下記の記事を参考ください
ものマネでミックスボイスの練習
声帯閉鎖のコントロール
喉仏と口で音質をコントロールする

ハスキー声は地声と比べてパワー感やボリュームが下がりますが、それはしょうがないです
ただ、マイクで音を増幅させると、ハスキー声のほうが「迫力」を感じることがあります
なぜなら「声を枯らして叫んでいる感」があるからです
普通の地声のほうがボリュームは上がるのですが、ハスキー声は感情に訴えかける要素が強いんです
エアロスミスのスティーブン・タイラーなんかも、決して「ボリュームのデカい声」を出してる訳じゃありません
どちらかと言うと彼はハスキーで繊細な声ですが、シャウトすると「すげぇ!」と感じますよね
これはボリュームがスゴイんじゃなくて、「叫んでる感」がスゴイんです


以上。今回はファルセットとハイラリでハスキーボイスを作る話でしたが、仮声帯を積極的に振動させて、それに地声を混ぜる方法もあります
ハスキーボイスよりさらにノイズを増加させたデスボイス的な発声で、一般的には使われませんけど
これは仮声帯発声の記事で詳しく書いてます

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